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鬼子譚 - 物語文章

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【02_11】

気が付くとわたしは大鬼神社の境内にいた。建物の縁側に横になっていた。こんなに気を失ったり気が付いたりしてばかりいる人生になるなんて思ってもみなかった。

傍らにはえりかさんが寝ていた。

わたしは身を起こした。

「あ、父さま気が付いた。」
ユニがわたしたちを見守ってくれていた。

「おはよう由仁。調子はどうだい。」
「いいよ。」
そう答えて微笑んだ。

額の角がなくなっていた。


すぐにえりかさんも目を覚ました。

「母さま、大丈夫?」
「…由仁ちゃん。」

覗き込んだ由仁をえりかさんが抱きしめた。えりかさんはぽろぽろと涙を落とし、由仁の肩を濡らした。
「よかった。無事に戻ってきてくれて…」
「うん。母さまと父さまとのおかげだよ。ありがとう。」

わたしは抱き合うふたりのさらに外側に両腕をまわし、ふたりを包み込んだ。
三人で抱き合った。


「父さま、母さま。私はふたりのこどもで本当によかったと思ったよ。」

わたしは泣いた。


「じゃあまあ、帰りますか。」
「うん。」
「ええ。」


わたしたち三人は、わたしが乗ってきた車に乗って家に帰った。


これからもずっと三人仲良く暮らそう。

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