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スローマンガポリシー

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スローマンガポリシー

いしいたけるのマンガ制作に対する姿勢を「スローマンガ」という言い回しで表現してみました。

「スローマンガ」とは「マンガを描く」ということを一生付き合うべき人生の常備品と捉える考え方です。
マンガに対して性急にならずに、焦らずじっくりと向き合っていこう・少しづつでも作品を描き続けていこうというスタンスです。

マンガに限らず芸術・創作活動というものは長い時間をかけて自分の人生回路にインストールされそして一生の間ずっとライブにアップデートされていくべきものだと考えます。腰を落ち着けて粘り強く取り組んでこそその本来の面白さがわかってくるような部類の活動なのではないでしょうか。
しかるに、かつてのわたしも含めてマンガを志す若者の多くに共通の心理状態的特徴は「性急さ」だと思うのです。

「マンガ家になりたい」という希望を抱いている描き手に限っての話ですが、「10代のうちに新人賞に受賞していないといけない」とか「今年中にはデビューする」とか「デビューできるまで毎月1作品づつ投稿する」とか「大学を卒業するような年齢になっていまだに出版社の担当が付いていないようではもうプロにはなれない、時間切れだ」とか、そういうような雰囲気がマンガ界には蔓延してないでしょうか。

もちろん、デビューの遅いマンガ家さんたちも実際には沢山いらっしゃるということも志望者はみんなわきまえているのですが、それでもそれは「例外」として考慮に入れようとはしないであくまでも早熟型のマンガ家にならねばならないという強迫観念でペンを取る若人が多いのではないでしょうか。

上記の話は、プロになるつもりなんてなくてただ同人活動として・趣味としてマンガを好きなペースで描いていらっしゃる方々には当てはまらないものです。
そしてコミケをはじめとして同人マンガも非常に盛んな時代ですから、マンガを描く人間全体の中で性急にプロを目指す人の割合と・同人ペースでマンガを描く人の割合とでどっちが大きいのかはわたしには判りません。

わたしがこの「スローマンガ」のポリシーで価値を置きたいのは、自分のペースを見失うこと無しにじっくりとマンガに取り組み続けるということです。継続は力です。
早熟に頭角を現す才能もあれば、熟成によっていい味の出てくる才能もあると思います。

マンガ家志望者へのアドヴァイスコメントにもよく「1年に合計で100ページも描かないようなやつは本当はマンガを描くのが好きじゃないんだ、プロには到底なれない」みたいな脅迫じみたものが見受けられます。
3年にひとコマしか描けなくても描かないよりずっと価値がありますし、その3年のうちにマンガのアイデアを考えるために費やした時間や思いついたひらめきを手にした感触などはやはりかけがいのないものだと思います。

避けるべきなのは、短距離走のようなテンションでマンガに挑み、プロになれないなと感じた時点で描くことを辞めてしまうというあり方です。描く描かないは個人の自由ですが描かなくなるということはもったいないと感じますし結果だけを求めての性急な取り組み方は創作活動への取り組み方として本来的ではないなと考えるのです。

「それはつまりお前はプロも何にも目指していないだらだらしたマンガ描きなだけなんだろ」と言われれば半分当たっています。
けれど「いつか良いマンガが描けてプロにでもなれたら良いなあ」という幻想も抱いています。
重要なのはわたしは自分のマンガへの取り組み方が自分にとっては正しいものであると信じているということです。

マンガへの取り組みの姿勢が性急であればあるほど、当事者がマンガに対して考えることのその内容は陳腐化していく傾向にあると思います。その描くものは陳腐なものになりがちだと思います。
じっくり取り組んで、変な方向に行きたい。
陳腐の道から踏み外したい。
それこそが面白い。

そういう考え方でわたしはマンガに取り組みたいと思っておりますよという話でした。

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理屈ピラミッド

マンガを描く意味みたいなもののいしいたける内での認識。ピラミッド形式で認識されています。階層は下から順に1.2.3..です。

【第一階層】

[動機]
  • 読んだ人に善いものを与えたい。
  • 善いものを作りたい。
  • 作品を作ることは面白い。面白いことには価値がある。

【第二階層】

[方法論]
  • 「善いもの」を「善いもの」として描くことで読み手に「善いもの」がにじみ通っていくのを期待する。「善いもの」に描く価値がある。
  • 作者の本来性に適ったものを無理なく自然に表現するものが面白いし、長く描ける。

【第三階層】

[価値観]
  • 「善いもの」とは「なかよし」である。
[自分の適性]
  • 自分自身の投影キャラが作中に登場するのが描きたいらしい。
  • それと自分の好みのヒロインも登場させたい。
  • 自分の投影としての男性主人公と自分の好みのヒロインとのふたりが基本単位となる。彼らはなかよし。彼らのダイアローグ(会話)が基本的なシーン構成要素になる。

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